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shumai_KIT 04 「曲線」


5月23日にshumai_KITの第四回目が開催されました。

第四回目のテーマは「曲線」でした。 第三回目までは抽象的なテーマが続いていて、空間そのものよりも、システムや社会モデル的提案が次第に多くなっている印象を受けました。空間について着目するため、今回は具体的なテーマである「曲線」としました。

18時10分〜20時00分 作業時間は、いつも通りの約100分です!

参加者・見学者は、合計9名で以下の通りでした。 M1:2人 / B4:2人 / B3:4人 / B2:1人

20時00分〜21時10分 プレゼン開始です! 但しいつもと違って、参加者が少なかったので、プレゼン質疑応答兼議論という感じで行いました。 (←漢字が多くて堅苦しい雰囲気ですが、和やかで真剣な雰囲気でした。笑)

佐藤案「Toufu 〜曲線を生み出す建築〜 柱がカーボン、面がトランポリンの様な膜のような構造で構成されており、家具を設置するだけでも面が湾曲し、また人が内部で生活することで曲線が生まれてくる。自然的な要因によっても変形を起こし、新たな曲線が発生する。このような空間を一つのユニットと見なすと、複数のユニットが集まることにより、新たなコミュニケーションを誘発する集合住宅となる。」

沖本案「もしかしたら全ての直線は曲線で、空間を豊かにする曲線は直線から生まれるのかもしれない集合住宅。縮尺10^23分の1というミクロスケールで、現実でのグリットがゆらいだ曲線で出来ていることが判明する。(ユラユラグリットの発見!)そのミクロの世界で捉えたユラユラグリットを1分の1スケールに戻し、集合住宅を考える。そのようなスケールの逆説的視点、グリットに対する機敏な感覚に基づく提案。」

西山案「曲線という言葉から考えられるイメージ。(18世紀の著名な政治思想家エドマンド・バークが、画家ホガースの『美の分析』に論じられた「美の曲線」理論に影響され、美の特質を「滑らかさ、緩やかな変化、形の繊細さ」と定義していることが思い出される。)それを元に理想の都市(道路形状)を提案する。その提案は、直線によって考えられる道路形状と比較され、強調された。建築家・山本理顕さんが以前述べていた(「風景の貧困」という講演会 2010.8.27)、全ての住戸が道路というインフラに接続されなければならない状況は、建築を施設として捉えることである。即ち、建築とインフラを同時に捉えるということである。場所性を失った施設(建築)が道路に沿って郊外にまで延びてつくられる状況は、消費の単位を増やすことになり、物が売れるという現象を引き起こす。僕たちは、道路は絶対不可欠だという先入観が植え付けられているのかもしれない。」

小田原案「どこにいるのか分からなくしたい。騙し絵のような空間。様々な空間構成要素が曲線によって出来ており、様々な傾きをもつ家具(多軸)を生み出す。そこに訪れた人たちは、自分の身体が好きな軸を探したり、と日常生活から逸脱した経験を実感できる。」

藤岡案「曲線で出来ている様なものであっても、視点によって直線に見える。全てのものを曲線で表現できないか?を追求した提案。プラネタリムのドームに行き着く。プラネタリムの外面には、絵画によって装飾を施し、遠くから見ても遠近感が感じられ、その感覚が曲面を感じるのと同義的なものを目指す。」

藤崎案「8の字状の連続した空間。床面が緩やかにうねり、壁面一面には本棚がある。動線が一つであることにより、本と出会う体験を大切にする。電子書籍ではない書籍の為の図書館。書籍のための図書館を特化した様な提案となっている。ある面では、ロレックス・ラーニングセンターを彷彿させる。通常の図書館が縦割りであるのに対し、8の字状の空間によって横割りとしている点が特筆すべき特徴である。」

21時10分〜21時15分 投票の結果は、以下の通りです。

1等:佐藤案

21時15分〜21時25分 プレゼンの時間です。

今週はM1佐藤君によるプレゼンでした。 来週の末光弘和さんをお招きして行われる座談会「環境の時代の新しい建築」を紹介しました。 個人的には、以前お会いしたときに「モダニズム」と「ポストモダン」の間のような建築をつくるとおっしゃていたのが印象的で、新しい建築を純粋に目指している姿勢が好きでした。

5月30日(月)の18時からです。 お時間の許す方は、是非お越し下さい。

21時25分〜21時30分 次回テーマは、30日に行われる座談会にちなんで「環境の時代の新しい建築」に決まりました。 座談会に来れない人も是非参加して下さい。

第四回目は、以上のような内容でした。

今回は、人数が少なかった分、かなり密に建築について議論し合えた印象が強かったです。 帰り際に「楽しかった!また来よう。」って行ってくれてた人もいて、すごく嬉しかったです。

第四回までを振り返ると、当初から技術や表現力等を向上させたり、ポートフォリオの一作品としてまとめたりと漠然とした目的はあったものの、明確なものではありませんでした。 最初、毎週中途半端なものを量産するだけではないかと指摘されたこともありましたが、とりあえずやってみる!ということで始めました。

今回のshumaiのおかげで、当初の不安は解消されました。 「みんなで主体的に建築を学ぶ時間と場」そういう時間と場を、上昇志向のある人たちが学年を横断して「共有すること」自体が、とても大切で貴重なことだと思いました。

また、卒業設計のことについても、「卒業設計は一人ではできない」「卒業設計は一学年だけではできない」と思います。 大学全体で捉えるような。上の学年の作品の質が、必ず下の学年の作品の質にもつながっているような。 今年から九工大も卒計が始まりますが、shumaiがそういうことのための場であれば、更に良いと思います。

次回は、6月6日(月)18:00〜 です。 次回も宜しくお願いします!


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